セビージャのカルロス・バッカを最有力候補にストライカー探しを続けているローマだが、どうにも雲行きが怪しい。問題となっているのはバッカ本人との合意ではなく、セビージャとの交渉だ。
「バッカを売却する意思はない。合意を引き出したいのなら、契約解除金を用意することだ。この契約には選手とクラブ双方が従うべき義務がある。契約解除金を積まれれば私たちに移籍を拒む権利はないが、バッカは残留を選ぶだろう。本人はセビージャでのプレーを希望しており、クラブも残留を望んでいる」
モンキSDの言葉を額面通りに受け取るならば、セビージャからバッカを獲得するには3000万ユーロの契約解除金が必要となる。今回の移籍に関して仲介役を務める元インテルDFコルドバ氏と数日前に会談したサバティーニSDだが、解決には時間がかかりそうだ。
ローマが獲得候補に挙げているのはバッカだけではない。マンチェスター・シティのジェコもガルシア監督から高く評価されており、ボスニア代表のチームメイトであるピアニッチからの信頼も厚い。冬の移籍市場でドゥンビア獲得という痛恨の判断ミスを犯したクラブ側は絶対的なストライカーの必要性を痛感している。
ジェコ本人はイタリアでのプレーを望んでおり、ピアニッチの勧めもあってローマ移籍を前向きに検討しているというのがもっぱらの噂である。昨年の夏に契約を延長したものの、ジェコを放出候補に挙げているシティに対しては1500万〜2000万ユーロの条件で合意できるかもしれない。問題はクラブ水準を大きく超える600万ユーロの高額な年俸だ。