前パルマの破産が決まってから、地元投資家たちを中心に結成された新クラブ「Parma calcio 1913」がセリエD参戦に向けて動いている。ネヴィオ・スカラを新会長に、ルイジ・アポローニを新監督に指名するなど、数週間前から準備を進めているが正式なリーグ参加は現在も決まっていない。正規の手順を踏んでクラブ設立を終えたにもかかわらず、未だにセリエD登録が完了していないのはどういうわけか。
結論から言えば、登録に必要とされるイタリアサッカー連盟の許可が降りていない。前パルマの買収に乗り出していたシネコン経営者コッラード氏が設立したクラブ「Magico Parma」もセリエD参戦を目指しており、どちらのクラブにリーグ参加資格を与えるのかイタリアサッカー連盟は判断を保留している。
大方の予想では、すでにリーグ参加に向けてチームを準備している「Parma calcio 1913」に権利が与えられるとの見方が強い。アポローニ新監督を中心にチーム作りも開始しており、GKにはウディネーゼのアレックス・メレットを最有力候補に挙げている。ウディネーゼの下部組織出身の18歳で、スクフェットを超えるとも言われる逸材だ。
練習場は前パルマが使用していた「コレッキオ・スポーツセンター」の利用を検討している。経費の関係でコレッキオのオフィス使用は断念することになるが、セリエDのクラブとしては異例の練習環境である。
アマチュアリーグからの再スタートを余儀なくされたパルマだが、テレビ局からの関心は依然として高いままだ。セリエAなどの試合を放送するテレビ局「スカイ」と、今季の試合中継に関して交渉を続けている。週明けには年間パス販売に関する発表も予定されており、残すはイタリアサッカー連盟からの許可だけである。