カナダ人実業家ジョイ・サプートがボローニャを買収して以降、デストロはクラブ最高額の移籍金でチームに迎えられた。ボローニャ加入以来、常に絶対的な主力として考慮されていた。状態が万全でなくても、代役を務められるだけのストライカーは存在しなかった。
だが今季から状況が大きく変わった。夏市場で加入したパラシオは、35歳とは思えない献身的なプレーでチームメイトとドナドーニ監督の信頼を獲得し、前線を牽引するリーダーとして評価されている。パラシオだけでなく、成長著しいペトコビッチやオクォンクォとも定位置を争う立場となったのが現在のデストロだ。
開幕3試合は先発出場を果たしたものの、その後5試合はベンチスタート。ピッチに立ったのはジェノア戦の後半30分間だけである。パラシオは今季すでに2ゴールを決めているが、デストロが最後にゴールを挙げた試合を覚えているファンは少数だろう。5月のペスカーラ戦で決めた2得点が最後だ。