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長靴をはいた栗鼠

イタリアのスポーツ紙「コリエレ・デッロ・スポルト」などに掲載された記事を翻訳します。日本での知名度がイマイチなクラブを頑張って盛り上げる係。

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カルチョの降伏、ジェノアのシャツを着る資格はない

2012年4月24日 サッカーニュース, ジェノア

約100人のウルトラによって、スタジアム全体が人質となった。2010年10月12日、セルビア人のイヴァン・ボグダノフによって中止に追い込まれたイタリア対セルビアと同じスタジアムでジェノアのウルトラは約40分間、ジェノア対シエナの試合を停止させる暴挙に出た。

ゲームは規定の90分を消化したが、カルチョはウルトラによって完全に屈服させられることになった。ティフォージ、クラブ幹部、選手、この日の午後はすべての者が屈辱の敗北を喫したと言える。

監督人事に右往左往し、降格の危機に瀕しているジェノアなど今のシエナの敵ではなかった。前半終了の時点ですでに3ゴール。後半開始直後にも1点を加え、シエナはゲームを完全に制圧した。ジェノアのウルトラは「試合が終わるまではチームを支える」「声を上げることなく黙って家に帰る」と約束していたのだが、その誓いは突然破られる。

後半8分に最初の発煙筒がピッチに投げ込まれると、ゴール裏に集結していた一部のファンはバックスタンドに侵入。不甲斐ない戦いで醜態を晒し続けるチームに怒りの鉄槌を下すと決めたのだ。

このゲームを裁いていたタリアベント主審は即座に試合の中断を決意。両チームの選手たちは警備隊にガードされ、ピッチの中央に集められた。鳴り止まない抗議と怒りの空気がジェノアの選手たちを襲う。シエナのイレブンがメインスタンド寄りピッチで体を動かし始めたとき、ジェノアの選手たちはバックスタンドで繰り広げられる抗議をただ呆然と見つめるしかなかった。

怒り狂うウルトラの要求はただひとつ。無様な戦いを続ける今のジェノアの選手にグリフォのシャツを着る資格はない。試合を続けるならお前たちがそのシャツを脱ぐことが条件だ、と。

キャプテンのロッシが説得に歩み寄るが効果はなし。メインスタンドで試合を観戦していたプレツィオージ会長もピッチに姿を現した。異様な雰囲気に包まれたフィールドの中央でロッシとプレツィオージが言葉を交わす。自らシャツを脱ぎ、チームメイトのユニフォームを集め始めるロッシ。

GKのフレイは当初「このシャツは自分の物だ」と受け渡しを拒否していたが、最終的には要求を受け入れた。ウルトラに屈しなかったのはスクッリただひとり。自らウルトラの前に歩み寄り「自分はこのシャツを脱ぐつもりはない」と怒りに満ち溢れた男たちの要求を拒否した。

16時58分、ピッチからロッカールームに戻っていたシエナの選手たちが再びフィールドに現れ、試合は再開。「ルールを理由に試合再開を要求された。私はベンチにいる身だが今回の件はあまりにも残念だ」とシエナのサンニーノ監督は語っている。

試合は4-1でシエナが勝利を収めた。しかしこの日のルイジ・フェラリスの試合は、すでに別の場所で終わっていた。

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