イタリア人は仕事嫌いでバカンスの間は全力で遊ぶ。そんなイメージを持っている人がこのデータを見たら少し驚くかもれない。旅行サイト「lastminute.com」が総勢6500人の各国労働者にバカンスの過ごし方について調査したところ、10人中9人(87%)のイタリア人が「休暇中に職場からの連絡を受けた」と回答した。
業務連絡の内容は多岐に渡る。もっとも多かったのが書類の保管場所について(27%)。プロジェクトの進展報告(21%)、忘れたパスワードの確認(17%)などが上位だった。
エアコンの付け方、オフィスの植物にどの程度水をやるのか、蛍光灯の替え方が分からない、といった下らない質問を50人に1人が受けたという。さらに14%の人は、バカンスを早めに切り上げて職場に復帰できるか打診されたと回答した。
休暇中にもかかわらず、職場からの連絡に応じる理由は何なのだろうか。半数以上が「仕事場を離れても業務に対する責任感から」と回答。「自分の仕事を愛しているので、バカンス中でも問題ない」と答えた11%の人は幸せだろう。「誰だが分からないので電話に出てみたら同僚だった」と正直に教えてくれた人も9%いた。
通信手段が発達した現代において、バカンスを妨げるのは電話だけではない。 通常の通話に加え、ショートメール、Eメール、WhatsApp、Skype、Facebookのチャットまで揃っている。
休暇中に仕事の連絡を受けたイタリア人が87%だったのに対し、生活スタイルや考え方が似ているスペイン人は67%だった。仕事と休暇をもっとも切り離しているのがドイツ人でわずか62%。
フランスとドイツは勤務時間外の業務に対して、神経質とも言えるほどの反応を見せる。特にフランスでは最近、勤務時間以外に送られる業務関係のメールや電話を規制する条項が労働協約に追加されるほどだ。
完璧な休暇に必要なのは、スーツケースと機内モードのスマートフォンなのだ。