開幕5試合で勝ち点わずか3と、パルマが危機的状況に陥っている。レオナルディ代表取締役が「非常事態」と状態の悪さを認めているように、現在のパルマの成績は近年でも例を見ないほどに悲惨なものだ。
勝ち点3でパレルモ、エンポリ、サッスオーロと並び最下位に沈んでいるパルマだが、もっとも深刻なのが守備の崩壊だ。5試合14失点はリーグ最多の数字で、パルマの歴史の中でも1990年以降、5試合で14点を失ったシーズンは今年が初めてとなる。
2011シーズンにも12失点を喫しているが、セリエAを戦った直近の24シーズンの平均は6.16失点。今年はこの2倍以上の失点を重ねている。攻撃陣は5試合10得点と好調だが、3節のキエーボ戦に勝ったのみで結果に結びついていない。現在首位を走るユベントスも5試合で10ゴールだが、彼らの失点は0だ。
ヨーロッパリーグの出場権剥奪からギラルディ会長の辞任発表と、シーズン前にチームを揺るがす事件が頻発したパルマ。不安定なクラブ事情が移籍市場にも強く影響し、開幕直後にはビアビアニー、パレッタ、カッサーニと主力3選手が相次いで離脱。バランスを失ったチームをドナドーニ監督は修正できるだろうか。