これほどまでに落ちぶれたパルマを見るのは、ひどく心が痛む思いだ。シーズンもまだ前半戦を終えたばかりだというのに、セリエB降格の現実を突きつけられている。チームが後半戦をどれだけのモチベーションで戦ってくれるのか、もはや考えられるのはそれだけである。残念だが今の段階では、こう言うしかない。
オーナーが交代して新体制となったパルマだが、クラブのスタッフや選手たちは数ヶ月間、給料を受け取っていない。レザルト・ターチが実質的な会長となったものの、未だ1ユーロたりとも支払われていない。選手たちが給料の心配をすることなく、週中の練習と日曜日の試合に集中できたら、どれだけ素晴らしいことだろうか。
友好関係にあるサンプドリアを迎えたこの日、午前中から毎年お馴染みとなった祝宴が開かれた。試合前には大勢のサンプファンで埋まったアウエー席からコールが響き、数え切れないほどのフラッグが掲げられた。結果的にピッチで見られた光景よりも、こちらの方が感動を覚えるくらいだ。
ドナドーニ監督は、チーム加入直後のノチェリーノを左サイドで先発起用。右サイドにはコッパ・イタリア、カリアリ戦と同じようにリスポリを配置した。一方のミハイロビッチ監督はこの日もオカカをスタメンから外し、4-3-1-2を組んだ。2トップはエデルと、パルマが獲得を狙っているベルゲッシオだ。
前半の低調なパフォーマンスを憂慮したドナドーニ監督は、後半開始と同時にローディを下げ、マリガを投入する。だが後半9分にサンプが先制点を奪う。右サイドでゴッビの背後を取ったエデルが縦パスを受けて、中央に折り返すとファーサイドで待ち構えていたベルゲッシオが合わせた。
反撃に出るバルマはノチェリーノを下げてパッラディーノを投入。コスタを左サイドバックに置く4-3-3にシステムを変更した。しかし、サンプに追加点を奪われると、ポッツィ投入も実を結ぶことなく試合終了の笛。ガッビアディーニを失い、ムリエルとエトーが合流前であるにも関わらず、サンプは2試合で勝ち点6を奪った。
一方のパルマが置かれている状況は悪夢でしかない。数字上は、まだ残留の可能性は残っているものの、それはサンタクロースにお願いするような案件だ。