2015年6月22日の午後4時ごろ、私たちが愛したパルマFCは消滅した。3月19日に破産宣告を受けて以来、クラブ売却を目指して管財人の下で暫定運営を続けてきたが、数度の競売と個別交渉の末に待ち受けていたのは、クラブ消滅という最悪の結末だった。
先週末の時点でこの結果を予感させる兆しはあった。給料の引き下げに応じない選手の年俸負担や、複数の訴訟問題。土曜日の夜から日曜日にかけて行われたピアッツァ陣営の会議では、クラブ買収に関して否定的な意見が出た。
その数時間後にはピアッツァ氏と並び、クラブ買収の最有力候補と目されていたコッラード氏の陣営から買収を断念する声明が出される。複数の関係者と会談し、真摯に交渉を重ねてきたコッラード陣営だが、最終的な回答は「買収不可能」というものだった。そして交渉期限最終日となった昨日の午前中、ピアッツァ陣営からも交渉撤退が発表された。
こうしてパルマ史上最悪の1年はクラブ消滅という形で終わりを迎えた。1年前のEL出場決定から数ヶ月の間で5人の会長、3つの企業と管財人がクラブの運営を担ってきた。この状況を招いたのはギラルディ元会長とレオナルディ元代表取締役であり、有効な解決策を打ち出せなかったイタリアサッカー連盟とレガの怠慢にも原因がある。
今後はピッツァロッティ市長を先頭に、セリエDからの再出発を目指して新クラブ発足に動き出すことになる。セリエD登録期限(7月10日前後)を考えると、今月末までには新体制の基盤を固める必要がある。他意もなく打算もない、「純粋なパルマ愛」を持った実業家や企業が、パルマの街に新しい希望をもたらしてくれることを切に願う。