ベルトラッチとナインゴランの保有権問題を解決したローマが次に目指すのは、ストライカーの補強だ。圧倒的な得点力でローマにスクデットをもたらしたバティストゥータのように、シーズン20ゴールを計算できる絶対的なエースが必要となる。
数週間前から複数の選手が獲得候補に挙げられている。イブラヒモビッチやイグアインの噂もあるが、ローマの予算で獲得できる選手ではない。今のところ有力候補と目されるのはセビージャのバッカと、マンチェスター・シティのジェコだ。
バッカへの興味を認める
水曜日にはサバティーニSDがバッカへの興味を認め、現在も仲介役である元インテルDFコルドバ氏を交えて交渉を進めている。ジャクソン・マルティネス獲得に失敗したミランの介入も噂されるが、選手の関係者から信頼を得ているローマが交渉でもリードしていると見るべきだろうか。
問題はセビージャが3000万ユーロという高額な契約解除金を要求している点だ。満額の支払いに難色を示すローマ側は2200万〜2400万ユーロ前後での合意を目標にしている。
ガルシア監督が要求するタイプとして、理想的なストライカーはジェコである。シティ側も法外な移籍金を要求するとは思えず、市場価格は2000万ユーロ程度だろう。代理人はシティ残留を明言しているものの、ジェコ本人はイタリア移籍も選択肢のひとつとして検討しているはずだ。
デストロのモナコ移籍交渉も進行
マンチェスター・ユナイテッドのファン・ペルシーにも接触していたローマだが、現実的な解決策とは言えない。2016年に契約が切れることから移籍金を捻出することは可能かもしれない。だが彼の年俸はローマのクラブ水準を大きく超える。
バッカとジェコに続く3人目の候補として浮上しているのが、エバートンのロメル・ルカクである。強靭なフィジカルを持つ将来性豊かな選手ではあるが、別の候補2選手と比較すると経験値という点で見劣りする。
モナコとのデストロ売却交渉は今のところ合意できていない。期限付き移籍での獲得を目指すフィオレンティーナが交渉に介入する気配を見せているが、ローマ側の希望は完全移籍での売却。モナコとは差額200万ユーロを巡って交渉を続けている。