テレホンカードを所持していたモハメドは、ペルージャの駅で凍えていたところを警察に保護された。15歳のジャコモはサンタ・マリア・ノヴェッラ駅のホームで発見された。自分の名前以外は何も覚えていないと話している。
この記事に書かれた名前はいずれも偽名だが、内容は真実である。今年の1月から3月までに駅で保護された未成年は254人に及ぶ。昨年の同時期は206人だ。鉄道警察隊の関係者は「今年は増加傾向にあるが、3年間の統計ではほぼ同数」と話す。昨年全体で950人、2013年には1127人の未成年が駅で保護されている。
戦争からイタリアに逃げてくる人々がいるように、思春期の若者たちは家庭の問題から逃れるために遠い地を目指して、駅にやって来るのだという。そこで保護される70%が14歳から18歳の子どもたちだ。ベローナ行きの高速鉄道の切符を持った状態で発見されたエレーナは12歳だった。
失踪した子どもたちが発見される主な場所は、ローマのテルミニ駅とボローニャ中央駅、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅だ。数週間前にはミュンヘンに向かおうとしていた子どもたち数人が保護された。彼らは身分証を持っていなかったが、いずれも正規の切符を所持していたという。