BATEボリソフ相手に痛恨の敗戦を喫してから5日後、ローマはパレルモの地で貴重な勝ち点3を獲得した。開始27分で3ゴール。BATE戦のダメージを引きずりかねない試合での勝利は、今季のターニングポイントになるかもしれない。修正点は少なくないものの、ひとまず重圧から解放された状態で中断期間に入ることになった。
大きくバランスを崩したBATE戦の失敗を経て、ガルシア監督は通常の4-3-3ではなく、より重心を低目に置いた4-4-1-1を採用した。トロシディスを最終ラインに加え、フロレンツィを中盤で起用。ジェルビーニョを「偽9番」としてセンターに配置して、その後ろにサラーを置いた。さらにガルシア監督はピアニッチをレジスタとして起用している。
「ケイタとデ・ロッシが中盤にいない今、解決策としては良い判断だと思う。チーム全体が高いクオリティを発揮できた。こういうプレーができれば、ローマの前線は極めて危険な存在となる。リーグトップの得点力は決して偶然ではない。BATE戦で手痛い敗戦を喫した私たちにとって、この勝利は何としても必要なものだった」
新しい布陣
ガルシア監督は先発復帰が濃厚と思われたカスタンを起用せず、再びデ・ロッシに最終ラインを託した。パス回しと強固な守備で試合を優勢に進めるローマは、4-4-1-1を基本システムとし、攻撃時には中盤のファルケとフロレンツィを前線に上げて4-2-3-1を形成。トップ下のサラーは守備での貢献も目立ち、戦術的に大きな仕事を果たした。
「ボール回しや攻撃も大事だが、良い守備には何よりバランスが重要になる。全体的に良かったし、もっと点も取れたはず。ピアニッチが怪我をしていたのにプレーを止めず、数的不利な状態で失点したのは残念。BATE戦でも同じことが起きた。10人の状態で失点したのはこれが2度目。毎試合4点取れるわけではないので、守備の部分は修正しないと」