来季に向けたローマの補強ポイントはGKである。現在ローマの正GKはシュチェスニーが務めているが、アーセナルからの期限付き移籍でしかなく、給料の一部(100万ユーロ)も所属元が負担している。シュチェスニー本人がアーセナル復帰を希望していることに加え、サバティーニSDでさえ「保有権の買い取りは非常に難しい」と認めているのだ。
サブGKを務めるデ・サンクティスも退団することになるだろう。ローマは引退を控えるデ・サンクティスにクラブ幹部のポストを約束しているが、現役続行の意思もあることから、引退せずに他クラブへ移籍する可能性もある。スコルプスキは2年契約でエンポリに期限付き移籍しているため、ローマはこれから主力GK2名を確保しないといけない。
本命はスポルティエッロか
最有力候補と目されるのがアタランタのスポルティエッロだ。現在23歳の彼は昨季から正GKとして活躍しており、周囲からも高く評価されている。クラブ側は1月にスポルティエッロとの契約を2019年まで延長した。ローマからの強い関心に加えて、インテルやミラン、フィオレンティーナから身分照会があったことをクラブ関係者が認めている。
別の候補として、インテルナシオナルのアリソン・ベッカーも浮上している。ブラジルとドイツの二重国籍であるアリソンにはユベントスも関心を示しており、関係者をブラジルまで送り込んで調査を開始している。予想される移籍金は700万〜800万ユーロ。ローマは以前からアリソンの代理人と交渉しており、夏市場で獲得する可能性もあった。
当初はアリソンを獲得してフロジノーネに期限付き移籍させる計画を立てていたローマだが、状況が変わった。高い技術を誇るアリソンは、セリエAでも主力として活躍できるハイレベルなGKである。さらに獲得リストにはジェノアのペリンの名前もある。今季終了後の退団が濃厚となったペリンの移籍先として、ローマも候補に含まれている。