デ・ロッシがバルセロナ戦の欠場を予感したのは、先週金曜日のことだ。ボローニャ戦の前日練習を行ったこの日、痛めている左足内転筋の状態が芳しくなかったことで、早めに練習を切り上げることになった。それまで招集を検討していたガルシア監督と医療班の判断によって、ボローニャ戦の帯同を見送り、治療を優先させる方針を決めた。
それでも月曜日の練習では怪我を感じさせない動きを見せていたことで、バルセロナ戦の招集メンバー入りが決定。難易度の高い試合に臨むチームを助けられる可能性に懸けて、スペインへ向かった。だがデ・ロッシがカンプ・ノウのピッチに立つことはなかった。年末までの日程を考えると、怪我を悪化させるリスクを背負ってまで起用する理由はない。
ガルシア監督も前日会見で「今後6試合デ・ロッシを失う可能性があるなら無理はさせたくない」と欠場を示唆していたし、実際に先発で起用されたのもケイタだった。土曜日のボローニャ戦でケイタが後半途中に交代となったのも、バルセロナ戦を考えて過度なエネルギーの消耗を回避するのが狙いだった。
デ・ロッシの故障は10月のエンポリ戦から続いている。数日後のレバークーゼン戦で2点を挙げたものの、試合後に状態が悪化。フィオレンティーナ戦では前半30分でピッチを退き、それ以降のリーグ戦では1分もプレーしていない。サンシーロでのインテル戦はベンチ。ラツィオ戦はスタンドから声援を送り、ボローニャ戦もテレビ観戦となった。
唯一の出場はオリンピコでのレバークーゼン戦だが、万全の状態とは程遠いコンディションで、試合終盤は足を引きずりながらプレーしていた。現時点ではデ・ロッシの復帰がいつになるかは定かでない。順調に回復していれば日曜日のアタランタ戦には戻ってくると思われるが、医療班がこれから数日間の練習を見て判断を下すことになる。