6失点の完敗を喫したバルセロナ戦は、ローマ内部に深い溝を生み出した。今やガルシア監督の地位は安泰とは言えない。クラブの未来はこれからの4試合に懸かっている。アタランタ戦、トリノ戦、BATE戦、ナポリ戦を終えて、チャンピオンズリーグのグループ敗退が決まり、スクデット争いからも脱落するようならクラブは対策を講じることになる。
事実上の消化試合だったバルセロナ戦は、ガルシア監督の立場を大きく悪化させる結果になった。スクデット獲得を目指すクラブが、ここまで不安定な戦いを続けるのは指揮官に問題があるからだ。クラブ側はそう分析している。カンプ・ノウでの惨敗に落胆しているのはパロッタ会長も同じだ。試合後、大敗の原因を調べるようスタッフに指示を出した。
ローマが国際試合で醜態を晒すのは今回が初めてではない。クラブブランドの確立を目指すチームが注目度の高い大会で失態を繰り返すのは、イメージ的にも大きな損害だ。「この敗戦に影響されることはない」と主張するガルシア監督だが、ボローニャ戦のドローによって上位戦線から一歩後退した今、アタランタ戦ではどうしても結果が必要になる。
これまで解任の噂が出る度に、クラブ幹部たちはガルシア監督を支え続けてきた。だが我慢にも限界がある。公式戦18試合で31失点という極度に脆い守備と、度重なる試合への誤ったアプローチは拭いがたい事実である。当初はガルシア監督で今季を戦い、6月に結論を出す方針だったが、さらなる失態を重ねるようなら手を打つ以外に道はない。