ローマ上層部はすでに来季のチーム編成に着手している。スパレッティ監督はスクデットを狙えるチームを要求しており、高いレベルの選手を2〜3人補強する方針をクラブ側に伝えている。クラブ幹部たちも指揮官の要望を満たすために全力を尽くすのは間違いないが、FFPの規約を遵守するためにも、CL出場権確保はローマにとって重要課題となる。
高いレベルのチームを作るには補強だけでなく、戦力の維持も欠かせない。スパレッティ監督と会談したパロッタ会長はトッププレイヤーの残留を約束している。ピアニッチ、ナインゴラン、サラー、マノラスといった主力には多くのクラブが関心を示しているが、拒否できない破格のオファーが届かない限り、クラブの姿勢が揺らぐことはないだろう。
収支のバランスを取るために数人の若手を手放す可能性が高い。サナブリア、パレデス、ヴェルデ、サディクといった優秀な若手を放出するのは心が痛むが、主力を残留させた上で補強資金を確保するためには、やむを得ない判断である。昨年もロマニョーリとベルトラッチをミランに売却して、戦力を落とすことなく4500万ユーロの売却益を手にした。
リャイッチ、ドゥンビア、イトゥルベといった期限付き移籍で放出している選手たちの売却も重要課題である。いずれの選手も所属先で絶対的な主力として地位を確立しておらず、買い取りオプションの行使は望み薄だが、未だに市場価値の高いプレイヤーだ。完全移籍契約に移行したペロッティなど、買い取り義務契約の移籍金支払いも残っている。