後半ロスタイムのPKでローマに敗れ、リーグ開幕3連勝を逃したサンプドリア。16日に開催される第4節はホームにミランを迎える。昨季サンプを率いていたミランのモンテッラ監督にとってはルイジ・フェラリスへの帰還となるが、サンプファンから万雷の拍手で歓迎される見込みは薄い。
ミハイロビッチがミランの指揮官としてジェノバに帰ってきた際も同様のことが起きた。スタメン発表でミハイロビッチ監督の名前が呼ばれると、スタジアム中から強烈な口笛が飛んだ。現役時代にサンプで戦い、監督として一定の結果を出した彼であっても、ファンたちはミラン監督就任を「裏切り行為」と受け止めたのだ。
ゼンガの後任として新監督に就任しながらチームを一向に立て直せず、新シーズンに向けた合宿開始直前にミランへ去って行ったモンテッラを快く思っていないファンは数多い。ネット上には「強烈なブーイングを食らわせよう」と呼びかける書き込みもあり、その声に賛同する者も少なくない。
「あいつをデッラ・ヴァッレの『飼い殺し』から救ってやったのは俺たちだ。それなのに試合に負けても笑ってばかりで、チームをセリエB降格寸前まで追い込んだ」
ファンに限らず、選手たちの反応も冷ややかなものになる可能性が高い。監督という立場にありながら、練習中でも選手と会話を交わすことが少なかったのは周知の事実。6月下旬に退任が決まった際にも、ロッカールームから不満の声が出ることはなかった。この点だけは多くの選手から慕われていたミハイロビッチと異なる。