開幕3試合で4ゴールを挙げたアタランタのケシエは、中盤の選手でありながらカジェホンやべロッティと並んでセリエA得点ランキング1位にいる。無名選手に近い19歳の大爆発にイタリア中が驚いているが、彼の活躍を予期していた人物も存在する。昨季ケシエが所属していたチェゼーナを率いる、マッシモ・ドラーゴ監督だ。
―ドラーゴ、ケシエの活躍に驚いていますか?
ある程度の活躍は想定内だった。すでに判断力はセリエAの水準に達していたし、ボールテクニックやフィジカルも相当なレベルだった。ここまで点を取るとは思わなかったが。
―昨季はリーグ4得点でしたが、今季は開幕3試合で4ゴールですよ。
さすがに予想外だった。ただ、昨季もかなりの決定機に絡んでいたので、アタランタに移籍して優れた得点感覚をさらに伸ばせるだろうとは考えていた。抜群のタイミングでゴール前に顔を出せる選手だ。
1年前は5番手のセンターバックだった
―チェゼーナ加入時はまったくの無名選手でしたが…。
加入が決まったのは移籍市場最終日。当初は5番手のセンターバックという扱いだったが、フィジカルと戦術眼の高さに気づいて、中盤で起用することにした。まるで本職のMFのように新しい仕事を簡単にこなしてしまった。
―彼はセンターハーフの選手ですか?
中盤ならどこでも起用できるはず。得点感覚を最大限活かすのであれば、インサイドで使った方がいい。開幕序盤もそうして活躍している。
―最初に驚いた才能は?
やはり最初に気づいたのはフィジカルだったが、すぐに成熟の度合いに驚かされた。年齢的にはまだ若いけれど、ベテラン選手のような考え方をしている。初めて中盤で起用したのに本職の選手と変わらない動きを見せ、位置取りも完璧だったのだから。
―トリノ戦ではPKキッカーをめぐる騒動もありました。
この件に関して私は意見をする立場にない。チェゼーナではああいった振る舞いをする選手ではなかった。いずれにせよ、ガスペリーニ監督が苦言を呈したのであれば、それで良い。チーム内の規律は尊重しないといけない。