4連敗中だったサンプドリアのジャンパオロ監督を窮地から救ったのは、3人の「パンキナーロ(控え選手)」だった。シックがパレルモMFガッツィを退場に追い込んで4分のロスタイムを作り出し、プラートが左からクロスを入れ、そのこぼれ球をブルーノ・フェルナンデスが鮮やかに叩き込んで、後半49分に追いついた。
1点を追う展開で投入された3人の活躍によって、土壇場で5連敗を免れたサンプドリア。試合後、会見場に現れたジャンパオロ監督は「この内容で5連敗を喫していたら、本当に言葉が出なかった」と安堵の表情で語り始めた。
「この引き分けによって、現在の良くない流れが終わることを願っている。枠内シュートすら満足になかったパレルモに対して、私たちは数多くの決定機を作り出せた。相手陣内で試合を優位に進め、ファンの応援もあったことで最後まで諦めずに攻撃を続けることができた。このドローは連敗を止めただけでなく、精神的にも大きい。
先発を固定している?多少の代償を払うことになっても、私はひとつの考え方にこだわりたい。今まで積み重ねてきたことを自分が信じられなくなったら、それこそ本当の終わりだ。この流れで先発布陣を変えてしまえば、『今まで言ってきたことは何だったのか?』と選手が疑問を持ってしまうから」