数ヶ月前から退任が既定路線とされていたローマのサバティーニSDが、クラブとの契約を解除することが発表された。表向きは契約解除となっているが、事実上の辞任である。2月の時点で辞任の意向を固め、結果的には夏市場でもチーム編成に携わったサバティーニだが、ローマ退団は時間の問題でしかなかった。
2011年から共に歩んできたサバティーニとローマ首脳陣の足並みが乱れ始めたのは、今年1月のガルシア監督解任からだ。シーズン終了までガルシアを続投させ、ユーロ終了後に代表監督を退任するコンテを新監督に迎えるのがサバティーニの構想だった。だが早期の監督交代を希望したパロッタ会長がガルシア解任を決め、スパレッティ招へいに至った。
来年6月で契約満了を迎える彼がこのタイミングで辞任するのは、パロッタ会長が外部コンサルタントとしてフランコ・バルディーニをクラブに呼び戻したことが関係している。つい最近もサバティーニ本人が「バルディーニが辞めないなら、私が辞める」と公言していた。
お互いの仕事ぶりを高く評価している2人だが、同じクラブで仕事をするとなると、権限や方向性の部分で不協和音が生じるのだという。サバティーニの後任にはバルセロナのブライダSDやエンポリのカルリSDといった候補も浮上しているが、クラブはサバティーニのアシスタントを務めていたフェデリク・マッサラの昇格を発表した。