10月30日のインテル戦で見事な活躍を見せ、マンチーニが背負った10番に相応しい選手であると証明したサンプドリアのブルーノ・フェルナンデス。ジェノアとのダービー、さらにインテル戦で先発し、2試合ともチームを勝利に導いている。ウディネーゼのポッゾ会長は夏市場で売却に応じたことを後悔しているかもしれない。
もちろん移籍金700万ユーロという金額は、サンプドリアのような規模のクラブにとって安いものではないし、市場相場を考えても妥当な金額だ。しかし先発2試合でブルーノ・フェルナンデスが見せたポテンシャルを考えれば安い買い物だった。現在のセリエAでもトップクラスの将来性を秘めた選手を安価で獲得したわけだ。
開幕以降、トップ下の定位置を確保していたのは経験豊富なアルバレスだった。成績不振に陥りながらもアルバレスを起用し続けるジャンパオロ監督に対して、「固執している」と批判の声も出ていた。代役にはアンデルレヒトからやって来た有望株、デニス・プラートが控えており、ブルーノ・フェルナンデスは3番手に過ぎなかった。
インテル戦の決勝点となったクアリアレッラのゴールは、ブルーノ・フェルナンデスが起点となった。この試合でチーム最長となる走行距離を記録し、スプリント距離でもチーム1位である。試合翌日の新聞各紙は7〜7.5と軒並み好評価を付けた。今の彼からアルバレスが定位置を奪い返すのは至難の技だろう。