開幕戦から黒星を重ね、下位に沈んでいたパレルモに敗れた時点でガスペリーニの解任は時間の問題だと思われた。アタランタが5位で11月の中断期間を迎えると予想した者はいなかったはずだ。だがこれは事実である。セリエA残留をシーズン目標に掲げる地方クラブが、開幕12試合で勝ち点22を手にする快進撃を続けている。
―ガスペリーニ、どの話題からインタビューを始めましょうか。出発点、終着点?
開幕数試合でどういった順位になるかは分からなかった。こういった道のりを辿ることすら予想外だったのだから。できればもう少し安定した成績を開幕から続けたかったが、まさか5位になるとは…。
―しかも直接対決の差で5位です。勝ち点だけならラツィオと並んで4位ですよ。
12試合で勝ち点22はさすがに予想していなかった。降格圏を離れて、中位グループに入り込めればと思っていたから。他クラブと大きく勝ち点が開いているわけではないが、中位グループに比べれば1〜2試合のアドバンテージはある。
―開幕5試合は4敗でしたが、続く7試合で6勝しています。
どちらも成績としては極端だ。開幕序盤はいくつかのエピソードが試合結果に影響してしまった。逆に今の歩みはビッグクラブのようだ。
勝ち点が取れていれば…
―開幕序盤の思い出は?
ラツィオ戦の前半30分間で私の初陣は台無しになってしまった。もっとも、その責任は自分にある。監督就任が決まった段階で、どうチームを作っていくのか選ばなければいけなかった。
―守備の整備にかなり苦労していたようですが?
まずはチーム全体の方向性を決める部分からスタートした。ラツィオ戦もカリアリ戦も相手のロングボールにかなり苦しめられた。個人のミスが影響し、失点を重ねることになったわけだ。カリアリ戦のPK失敗も痛かった。少しでも勝ち点が取れていれば、あれほど批判されることもなかったはず。
―すべては結果が招いたことです。ファンはあなたの就任を歓迎していました。
それは分かっている。素晴らしい歓迎を受けた。だがその後はチームに対する不信感と私への批判が強くなった。あまりの低迷ぶりに、歓迎の気持ちよりも恐怖が上回ってしまったのだろう。