アタランタの今後を方向づける試合で、60分しか質の高いプレーが持続できなかったのは残念でならない。11日にユベントスとのコッパ・イタリアを戦ったことで、後半の活力低下は想像できたことだ。フィジカルの問題に加えて、メンタル的にも消耗していたように思える。ペターニャのゴールで先制しながら、結局はラツィオに逆転負けを喫した。
ラツィオが素晴らしいチームなのは間違いない。タイトルを狙うビッグクラブほどの戦力は保持していないが、それでも着実に勝ち点を積み重ねて上位戦線に生き残っている。猛烈な攻撃を続けて6度の決定機を作り出し(アタランタは3つ)、ポスト直撃のシュートも放った。攻撃の質を考えればラツィオの勝利は妥当な結果だと言えよう。
特にインモービレが逆転のPKを決めた後半20分以降は完全にラツィオのペースだった。前半終了間際に同点弾を浴び、嫌なムードで後半開始を迎えたアタランタにとって、過密日程によるフィジカル低下と逆転ゴールを浴びた精神的ショックは大きな負担となった。その後も決定機を作るラツィオに対し、アタランタは枠内シュートすら打てなかった。
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両監督が退席処分を受ける珍しい展開となったこの試合、どちらのチームも90分で3つのシステムを使っている。先発布陣はピッチ上のあらゆるエリアで1対1が生まれる状況で、ラツィオが4-3-3に変更するとアタランタも3-4-1-2で応戦。終盤にパロスキを投入して4-2-3-1で同点を目指すアタランタに対し、ラツィオは最前線が無人の5-5-0で守った。