パトリック・シックの活躍を見れば、サンプドリアがスパルタ・プラハに支払った移籍金400万ユーロは実に安い買い物だったと言える。セリエA1年目ながらリーグ7得点(カップ戦を含めれば9得点)を挙げており、そのうちの6ゴールは後半途中から投入されて奪ったものだ。
短い出場時間で結果を出し続ける21歳のシックに、熱い視線を送っているビッグクラブは少なくない。現在のパフォーマンスを維持できれば、CLを戦うような強豪クラブへ旅立つ日も遠くないだろう。サンプは契約解除金として2500万ユーロを設定しているが、フェレーロ会長が金額の引き上げを検討しているほどの逸材である。
「キャリアを通して重要なシーズンになった。移籍当初は言葉も分からず、慣れないトレーニング方法に戸惑うこともあった。ジャンパオロ監督の指示も最初は理解できなかった。今もイタリア語は上手く話せないが、理解できるようになった。新しい環境に馴染めず苦労したけれど、そういった困難も乗り越えられる選手だと証明できたと思う」