ローマGK陣の定位置争いはアリソンの勝利で早々に幕を閉じた。夏合宿を通じてディ・フランチェスコ監督の信頼を得たアリソンが、今季から新しい守護神としてローマのゴールを守る。しかし出場機会を求めてクラブ側に放出を要求しているスコルプスキが、控えキーパーという立場でシーズンを過ごすことになるかは不透明だ。
インターナショナル・チャンピオンズカップ3試合で先発出場を果たしたように、アリソンに対する指揮官の信頼は絶対的なものがある。ディ・フランチェスコ監督が理想とするGK像と、ショートパスを繋げるアリソンの特徴が一致するからだ。ディ・フランチェスコは、後方からロングボールを放り込む攻撃を避ける傾向にある。
攻撃時のポジショニングもスパレッティ時代とは大きく異なる。高めのラインを形成する4バックの背後には大きなスペースが生まれるため、これをカバーするアリソンもゴールから離れた位置で構えることになる。ゴールまでの距離と最終ラインの後ろにできるスペースを計算しながら、常に最適な位置取りをする集中力が必要なのだ。