ここまでインテルのスパレッティ監督は出場メンバーを固定し、少数精鋭の方向性を貫いている。開幕5試合で先発起用したのは14人でラツィオやキエーボと並んでリーグ最少。途中出場も含めてピッチに送り出した選手は17人で、セリエAのどのクラブよりも少ない。
登録されている選手の数が少ないというクラブ事情もあるが、戦術の問題も大きな理由のひとつだろう。監督就任から早い段階でアイデアをチームに植え付け、順調な開幕スタートを切ったスパレッティだが、納得できるだけの戦術理解を示せている選手は多くない。先発メンバーで起用されている選手以外ではエデルだけかもしれない。
苦戦を強いられたボローニャ戦で選手交代が遅く感じられたのは、何かを変えられると指揮官に思わせるほどの解決策が存在しなかったのが理由だろう。開幕5試合で出場時間400分を超えたインテルの選手は、リーグ最多となる8人だ。ターンオーバーを好まないナポリのサッリ監督よりも、今のスパレッティ監督は主力に依存している。