おそらくフィオレンティーナ戦の負け方は、ウディネーゼ上層部にとって大きなダメージとなっただろう。後半は多少改善されたものの前半から低調なパフォーマンスが続き、中断前のサンプドリア戦で4ゴールを挙げたチームとはまるで違う姿だった。
何より夏市場で売却したFWテローに2点を奪われたのは痛恨である。昨季のチーム得点王を放出する判断にはファンから疑問の声が上がっていた。フィオレンティーナで躍動するテローを目の当たりにしたことで、クラブ上層部に対するファンの不満が高まるのは避けられそうもない。
昨季終了後にサパタが退団し、ウディネーゼは夏市場で新たなCF獲得に動いていた。ラパドゥーラ、イングレーゼ、ファルチネッリと多くのストライカーが獲得候補として噂されたが、サパタの代役を務められる選手は来なかった。そうしてデルネーリ監督はテローと新加入FWラザーニャを組ませた2トップを導入した。
これまでは左サイドを起点にピッチを幅広く動き回る自由を与えられていたテローだが、新たな戦術ではエリア内で相手守備陣と対峙する仕事を託された。最前線でのプレーを望まなかったテローはフィオレンティーナを新天地に選び、その代役としてウディネーゼはCFタイプのマキシ・ロペスを獲得することになった。