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長靴をはいた栗鼠

イタリアのスポーツ紙「コリエレ・デッロ・スポルト」などに掲載された記事を翻訳します。日本での知名度がイマイチなクラブを頑張って盛り上げる係。

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【第5回】ユベントスを封じた堅守

2017年12月11日 インテル2015-2016

代表ウィークが終わりリーグ再開となった10月18日、インテルが第8節で対戦する相手はユベントスだった。絶対的な優勝候補と目されながら開幕から低空飛行を続けるユベントスは、リーグ7試合で2勝3敗2分け。スクデット争いからの脱落を指摘され、勝ち点8差でインテルを追いかける立場にあった。

チケットは早々に完売し、サンシーロは8万人の大観衆で埋め尽くされた。熱狂的なインテルファンが集う北側ゴール裏にはリーグ、コッパ・イタリア、チャンピオンズリーグのトロフィーが描かれたコレオグラフィーが登場。6月のCL決勝戦でバルセロナに敗れ、三冠を逃したユベントスを皮肉る演出である。

× × ×

試合序盤からユベントスがチャンスを作り出す。前線で連携の取れた動きを繰り返すモラタとザザの2トップを捕まえるのにインテル守備陣は苦労している。それでも25分を過ぎる頃にはインテルが試合を優位に進めるようになる。4-2-3-1の両サイドに配置されたペリシッチとブロゾビッチが鋭いクロスを入れて、サンシーロを沸かせていく。

ショートコーナーを受けたブロゾビッチが右足で狙いすましたシュートは、GKブッフォンの指をかすめてクロスバーを叩いた。失点を免れたユベントスだが、ブッフォンが足の筋肉を痛める。ゴールキックの場面でも負荷がかからないようにショートパスを選び、試合が止まったタイミングで医療スタッフから治療を受けている。

攻撃を続けるインテルは、長いボールを使って最終ラインの裏を狙い続けるものの、バルザーリの的確な守備に阻まれたイカルディは決定機を作り出すことができない。結局、両チーム無得点のまま前半終了の笛を聞いた。

× × ×

後半開始直後、ユベントスに決定機が訪れる。ムリージョの緩慢なプレーを見逃さなかったザザが高い位置でボールを奪取。モラタを経由したボールはエリア内のクアドラードに渡るが、右足で放ったシュートはハンダノビッチの足に阻まれた。その後もユベントスはクアドラードのクロスや遠目からのシュートで攻撃を組み立てていく。

しかし右サイド偏重の攻撃を続けることで、左サイドのエブラが不満を漏らす。何度も手を挙げて、「フリーだ! フリーだ!」と叫びながらパスを要求してもボールが回ってこない。アッレグリ監督も強引な突破を試みてはチャンスを潰すクアドラードに対して、「自分だけでやろうとするな。もっと味方を使え」と叱るように指示を出した。

一方のマンチーニ監督も攻撃がうまく流れないことに苛立ちを隠せない。「もっと早くペリシッチに縦パスを入れろ!」とピッチに向かって声を荒げ、サントンと軽い口論になる場面もあった。後半20分にグアリンが投入されると、サンシーロの観客席から不満の口笛が巻き起こる。

1ヶ月前のミラノダービーでは決勝点を挙げてヒーローになったグアリンだが、4失点の大敗を喫したフィオレンティーナ戦では怒号を浴びながらピッチを去った。ミスをするたびに観客席から口笛が叩きつけられ、試合後は敗戦の責任を負わせるように批判が集中。一部のファンがグアリンを敵視しているのは疑いようのない事実だった。

モラタの巧みなボールキープから決定機を迎えたユベントスだが、ゴール至近距離から放ったケディラのシュートはポストを叩いて絶好の得点チャンスを逃す。両チームともにゴールが生まれず、勝ち点1を分け合うことになった。得点力不足は相変わらずだが、ユベントスの攻撃を跳ね返し続けたインテルの堅い守備は評価に値するものだった。

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