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長靴をはいた栗鼠

イタリアのスポーツ紙「コリエレ・デッロ・スポルト」などに掲載された記事を翻訳します。日本での知名度がイマイチなクラブを頑張って盛り上げる係。

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【第6回】イカルディの不振

2017年12月10日 インテル2015-2016

ユベントス戦で勝ち点1を手にしたインテルだが、開幕5連勝時から指摘されていた攻撃の機能不全は依然として大きな課題だった。翌週のパレルモ戦でも得点力不足は解消されず、4試合連続で白星から見放される結果に。順位表では上位をキープしているものの、開幕直後に比べるとチームには停滞感が漂っていた。

絶対的なエースであり、今季からキャプテンを務めるイカルディの不振が、得点力不足の原因であるのは間違いなかった。開幕節アタランタ戦の前半で負傷交代し、第3節ミラン戦で先発復帰を果たしたイカルディだが、9節終了時点で2ゴールという数字はクラブ上層部が納得できるものではなかった。

昨季22ゴールを挙げてセリエA得点王に輝いたイカルディだが、相手ゴール前で脅威となった頃の姿は開幕から影を潜めていた。不振の理由のひとつに環境の変化が挙げられる。昨季までコンビを組んでいたパラシオはスペースを作ったり、相手の守備網を崩したりと、ボールのないところで周囲を活かす献身的なプレーを得意とする選手だった。

だがヨヴェティッチは違う。足もとにボールを置いてチャンスを作るタイプのアタッカーだ。チームとしての戦術も変わっており、従来のようにイカルディをターゲットにするのではなく、ヨヴェティッチを経由して攻撃を展開するようになった。その結果、イカルディは単独でマークを外し、時には相手守備陣を引きつける動きが要求された。

× × ×

パレルモ戦から3日後、ミッドウィーク開催となったボローニャ戦でもインテルの出来は目を覆いたくなるものだった。週末のローマ戦を見据えてマンチーニ監督はヨヴェティッチを温存したが、熱量もスピード感も足りないプレーを続ける選手たちに我慢できなくなり、前半が終わってからロッカールームで怒りをぶちまけた。

結果的にイカルディの決勝点によって5試合ぶりの白星を手にしたインテルだが、その勝利もボローニャの低調なパフォーマンスがあったからこそだ。停滞ムードは変わらず、今季3点目を挙げたイカルディも試合後にはメディアの前で不満を吐き出した。

「10試合で決定的なパスが来たのは4回だけ。それで3点なら悪くないだろう」

本人に悪意はなかったのだろうが、不振の原因が周囲にあるような言い回しをインテル上層部が歓迎しなかったのは事実だ。キャプテンという立場にありながら、チーム批判とも取れる発言をしたイカルディにクラブ幹部たちは不快感を隠さなかった。

それだけにローマ戦の先発からイカルディが外れたことも、大きなサプライズではなかった。マンチーニ監督が戦術的理由でヨヴェティッチを優先したのか、チーム批判の代償として懲罰的にスタメンから外したのかは定かでない。いずれにしてもイカルディの置かれた状況が、彼にとって喜ばしいものでないことは確かだった。

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