サンプドリア戦の4得点で、インテルでの公式戦100ゴールを達成したイカルディ。480万ユーロという高年俸はインテルにとって小さくない負担だが、彼がピッチ上で残した数字を見れば、その金額は決して高いものではない。下部組織育ちや移籍金ゼロで獲得した選手を除けば、イカルディほどお買い得だったストライカーはごく少数だろう。
ミリートの後継者を探していたインテルが、サンプドリアで存在感を発揮するイカルディを獲得したのは2013年1月のことだ(クラブ加入は半年後の夏市場)。ナポリとの争奪戦を制したインテルがサンプに支払った移籍金は1300万ユーロ。その後の5シーズンで公式戦通算100ゴールを決める選手に費やした金額と考えれば破格の安さである。
高額移籍金を投じたものの、期待された活躍を見せられないままクラブを去るストライカーは少なくない。ガビゴールの失敗は記憶に新しい。3000万ユーロを投じてサントスから獲得したが、結局はリーグ戦1ゴールという結果に終わった。今季はスパレッティ新監督の構想から外れ、ベンフィカを経て古巣サントスに期限付き移籍で復帰している。
イカルディと同時期に獲得したベルフォディルも期待外れに終わった。移籍金570万ユーロとカッサーノ保有権を譲渡することでパルマから獲得したが、コッパ・イタリアでのトラーパニ戦で挙げた得点が唯一のゴールとなった。加入当初はベルフォディルより年俸が低かったイカルディだが、今では通算100ゴールを挙げる選手にまで成長している。