――パンデフ、シーズンが終わってようやくバカンスですね。
子どもたちは学校があるから、もうしばらくはイタリアで過ごすことになる。マケドニアに帰って、その後はギリシャに行く予定。バカンスが終わったらまたサッカーだ。
――つまりジェノアとの契約を延長したと?
もう1年は現役を続けることにした。これが最後のシーズンになるかは分からない。7月には35歳になるから、フィジカル的にどれだけの状態を維持できるのか確認しないといけないから。いずれにしてもジェノアでユニフォームを脱ぎたい。
――ジェノアで3シーズンを戦いましたが、年々コンディションが良くなっています。加入当初に比べて若返っているような印象です。ブラッド・ピットが演じたベンジャミン・バトンみたいですね。自分を〝ベンジャミン・パンデフ〟だと思いますか?
なかなか面白い呼び方だね。たしかにそういう感覚はある。ジェノア加入前はガラタサライで公式戦から遠ざかっていて、フィジカル的にも問題を抱えていた。イタリアに帰ってきて、フィジカルコーチのおかげで以前の自分を取り戻せたんだ。
――加入して最初のシーズンは1点も取れず、苦い結果に終わりました。
精神的にも辛かったよ。ジェノアを離れようと考えたこともあったくらいだ。でも、あのまま退団したら「もう終わった選手」とファンに悪い印象を与えることになってしまう。まだ高いレベルでやれる選手だと証明したかった。
――バッラルディーニ監督とはラツィオ時代に一緒でしたが、選手として評価されませんでした。ジェノアの監督に就任すると聞いて、嫌に思いませんでしたか?
そういう感情はなかったよ(笑) 力を合わせてジェノアのために努力しようとしか思わなかった。ラツィオで起用されなかったのはトップチームから外されていたから。これは会長の判断で、バッラルディーニが原因ではなかった。
――来季の活躍が期待される選手は?
チーム全体かな。1人挙げるならジュゼッペ・ロッシ。状態が良ければ違いを作り出せる選手だよ。ベルトラッチにも残留してほしい。今のジェノアには必要な選手だ。
――シーズン終盤はトップ下での起用が続きました。
監督からは4-3-1-2のトップ下がベストポジションだと言われている。キャリアを通してセカンドトップを務めることが多かったけれど、ラツィオや代表チームでトップ下は経験している。重要なのは自分の前にもう1人アタッカーがいることだ。加入1年目は何度かパヴォレッティの代役でセンターフォワードを務めたけれど、精神的に楽じゃなかった。