――ダヴィデ、あなたは「リッピの息子」として広く知られています。
確かに否定はできない。サッカー界においてリッピの名前が持つ意味は大きい。責任を感じると同時に、名誉なことでもある。父は偉業を成し遂げた人物で、リッピという名前は伝説的な存在として捉えられている。だが、自分もサッカー界で何かしら大きな役割を果たせると思う。
――イタリアの冬市場は1月末まで延長されました。
正しい判断だと思う。リーグ中断期間に市場が閉じてしまえば、問題が起きたとしてもクラブは対処できないからね。だが夏市場は違う。クラブは早い段階で陣容を固めて、完成されたチームで合宿に臨むべきだ。
――冬市場はどうなるでしょう?
ミランとローマ、ボローニャといったクラブは補強するだろう。それ以外のクラブにも何かしらの動きは見られるはずだが、スター選手たちの大移動があるとは思えない。
――ミラン加入が決まったパケタについては?
U-20時代に期限付き移籍での獲得を推薦したが、どのクラブも手を挙げなかった。イタリアで経験を積んでいくことで、ハムシクのような一流のインサイドMFになるだけの素質はある。
――ポリターノは夏市場でインテルに加入しました。結果的にナポリを移籍先に選ばなくて正解だったのでしょうか?
1年前にナポリ移籍で合意に近づいていましたが、サッスオーロが放出を拒んだのです。6月になってインテルが交渉に乗り出し、ポリターノ本人がミラノ行きを選んだ。すぐにチームに溶け込み、スパッレッティ監督も主力と見なしている。今の状況に私たちはとても満足しています。
――注目している若手はいますか?
19歳のエクアドル人、スティーヴン・プラザ。中国に連れて行きたかったのだが、バジャドリードに先を越されてしまった。
――中国は今でも魅力的な移籍先なのでしょうか?
状況は変化しつつあります。中国人も闇雲に投資しているわけではない。戦術レベルを上げ、サッカー界全体を底上げするために優秀な監督たちを呼び寄せています。
チームに数人のビッグプレイヤーがいるだけでは、劇的な変化は望めません。例えばMLSがそうです。スター選手を次々に獲得していますが、トップレベルの監督を招へいする動きは見られない。個人的にはアメリカより中国の方が、正しい道を歩んでいるように感じます。