サンシーロでキエーボを下したインテルが、アタランタから3位の座を奪い返した。インテルがホームで白星を手にするのは、3月10日のSPAL戦以来のことである。今季17度目の完封勝利で、スパレッティは確実に勝ち点3を手にした。
CL出場権を争うライバル勢の追撃が、選手たちのプレッシャーになっていたのかもしれない。ポリターノのゴールで前半のうちに先制し、その後も試合を優勢に進めていたが、勝敗を決する追加点が生まれたのは試合終了4分前のことだった。
すでに降格が決まっているキエーボを数字上では圧倒していたものの、リズムに乏しいパス回しを続けることになった。高いボール支配率(前半75%)を記録する一方で、スペクタクル性に乏しい90分だった。
ブロゾビッチの出場停止が影響したのは間違いないが、それ以上にインテルの選手たちはメンタル的な問題を抱えているように見えた。ベシーノとボルハ・バレロは繋ぎのパスでミスが目立ち、ナインゴランも決定的な仕事はできなかった。
得点力不足解消の起爆剤として先発起用されたイカルディも存在感を発揮できず、後半途中にピッチから去る時には、サンシーロの観客席から非難の口笛を浴びる羽目になった。
試合終盤にペリシッチのゴールでようやく勝利を確定させたインテルだが、退場者を出して10人となっていたキエーボはその時間帯、今季限りで引退する40歳のFWペッリッシエルに、サンシーロでプレーする最後の機会をプレゼントしていた。